
サイトを高速・効率的にするためのプラグインが WP-Optimize です。不要なデータやキャッシュ削除したり、画像を圧縮したりとデータを整理したいときに便利なプラグインです。
WP-Optimize インストール
まずはプラグイン追加画面から「WP-Optimize」を検索しインストール。インストールしたら有効化。

WP-Optimize – Cache, Clean, Compress. – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語
インストール&有効化するとメニュー画面に「WP-Optimize 」のメニューが表示されるのでそちらから最適化を実行したり設定することができます。
日本語にも対応しています。英語表示になっていたら更新画面から「翻訳を更新」をクリックすると日本語に変換されます。

WP-Optimize でできること
WP-Optimize でできることは大きく分けて4つです。
- データベースの最適化(不要データを削除してデータベースを軽量化)
- 画像の圧縮
- サイトのキャッシュ設定
- CSSやJSなどのファイルの縮小・統合(Minify)

定期バックアッププラグインの「UpdraftPlus」と連動させてバックアップを取って安全にデータを整理することもできます。
この記事では「データベースの最適化」をする機能についてご紹介します。
動作確認環境
- WordPressバージョン : 6.3.1
- プラグインバージョン : 3.2.21
- 動作確認日 : 2023/11/8
データベースの最適化の内容
データベースの最適化ではいくつもの項目が用意されています。項目別に最適化を実行する、もしくは全てを一括で実行することができます。
それぞれのデータを定期的に確認し、必要なものをクリーンアップしていきましょう。
【最適化タブで表示される内容】

データベーステーブルの最適化 | 期限切れの transient オプションを削除 |
すべての投稿リビジョンをクリーン | ピンバックの削除 |
すべての自動下書き投稿をクリーンアップ | トラックバックの削除 |
すべてのゴミ箱内の投稿をクリーンアップ | 投稿メタデータのクリーン |
スパムとゴミ箱のコメントを削除する | Clean user meta data |
未承認コメントの削除 | コメントメタデータのクリーン |
孤立したデータのクリーン |
ページの下部にも書かれているのですが、「!」アイコンがついている項目は、非常にまれではあるものの、最適化実行中にデータベースサーバーがクラッシュしたり、電源が強制的にシャットダウンされてしまうとデータが破損する可能性があります。この項目については特に、最適化の前にバックアップをとっておいた方が安心です。
これら以外でもバックアップは極力とっておいた方がいいです。私はこのプラグインを使って何かトラブルがあったわけではないのですが、実行後にプラグインで元に戻すということはできないので、万が一の時に対応できるようにしておいた方が安心して最適化ができます。
テーブルタブでデータの確認と不要テーブルの削除
データベースはテーブルというものによって各データを格納しています。「テーブル」タブをクリックするとサイトのテーブルの一部データを確認できます。ページの下部にデータベースの合計サイズも表示されます。

ここではデータのサイズの確認とテーマやプラグイン削除後に残っている不要なテーブルを削除することもできます。無効にしているものや削除されたものに関するテーブルは右端に削除ボタンが表示されます。
削除ボタンをクリックすると「本当に実行しますか?」という表示が出ます。

「I confirm …」にチェックを入れると「このテーブルを削除」のボタンがクリックできるようになります。
削除しても問題ないと確信が持てるようなら削除してもいいと思いますが、プラグインによっては検出されない場合があったり、他のところで使用されている可能性もあるためバックアップは必須です。
データベーステーブルの最適化
こちらを実行するとデータベーステーブルが整理され、テーブルのサイズを減らすことができます。
前述した「テーブル」タブにて容量が減らせたか確認できます。

検証サイトではそこまで容量が大きくなかったのであまり効果は感じられませんでしたが、元のデータが大きい場合は最適化によって大きく効果を上げられることもあります。
リビジョンや自動下書きなど不要な投稿データは削除する
リビジョンは変更履歴データです。特にリビジョンに関して制限数などを設けていない場合は増え続けてしまうものなので、古いデータは削除することが推奨されています。
記事の編集中、更新前でもある一定の時間が経つと保存されるのが自動下書きデータです。こちらも古いデータは削除することが推奨されています。
ゴミ箱に入ってるデータもこのプラグインで削除できます。特に残しておく必要のないデータであれば、他の最適化と一緒に実行してもいいと思います。
不要なコメントも削除
スパム判定されているコメントやゴミ箱にあるコメント、また未承認のままになっているコメントは不要であれば削除しても問題ないかと思います。
未承認ものは気が付かずに放置していただけの可能性もあるので、確認して削除しましょう。
期限切れの transient オプションの削除
transientオプションとはキャッシュなど一時的に使用するデータです。そのデータの有効期限が切れているため不要なデータです。こちらもデータが存在しているなら削除していきましょう。
ピンバック・トラックバックの削除
ピンバック・トラックバックは、参考としてリンクを貼ったサイトにリンクを貼ったことを通知する機能です。この時に送信・受信した際に利用されたデータがあるので、このデータを削除します。
【参考】WordPressトラックバック・ピンバックとは?意味と使い方 – WEBST8のブログ
メタデータ・孤立したデータの削除
「投稿メタデータ」「user meta data」「コメントメタデータ」といったメタデータはそれぞれに関連するデータのことです。ここでは投稿・ユーザー・コメントデータから孤立したメタデータがある場合に表示されます。
その他にもデータベースにある使用されていない孤立データがあれば表示されます。
不要なデータがあるからといって表示されている全てのデータを無理に削除して最適化する必要はありません。そのデータが本当に不要なのか削除しても問題ないのか、分かる範囲のものを最適化していきましょう。不安な時はバックアップをとって最適化を行ってください。
残しておきたいデータ量を設定
データベースの「設定」タブをクリックすると「一般設定」という項目が表示されます。こちらでは残しておきたい○週間分のデータや投稿リビジョン数の指定することができます。
チェックを入れて下部の「設定を保存」ボタンをクリックします。

上記の設定後「最適化」タブの内容を確認すると、「すべての」となっていた部分が指定した内容を反映した数字に変更されているのが確認できます。

いくつかのデータは残して削除したいという場合はこちらの設定をしてから最適化を行いましょう。
自動で定期的に最適化を行う予約クリーンアップ
「設定」の中に予約クリーンアップ設定というものもあります。

定期的に削除するもの、削除するタイミングをスケジュール設定しておくと、プラグインが自動的に削除してくれます。
不要なデータが溜まりやすく、一定期間で削除しても問題ない場合はこちらを設定しておくと定期的にチェックする手間が省けるので便利です。
不要になったら停止させてもOK
最適化のスケジュールを設定したりせず、またそこまで頻繁に最適化を実行しなくても問題ない場合もあるでしょう。あまり使用しないプラグインを入れておきたくない方もいると思います。
WP-Optimizeで一度最適化されたデータが復元される、ということはないので利用したい時のみ有効にしてあとは停止させておく、という使い方もできます。
WP-Optimize で定期的にデータを整理しよう
サイトを長く運用していくとどうしても不要なデータが出てきてしまうものです。データが増えすぎるとパフォーマンス低下の原因にもなります。
ユーザーに快適なサイトをみてもらうためにも、データを整理して良いパフォーマンスを維持していきましょう。WP-Optimizeプラグインはその助けになります。
カテゴリー : WordPress
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