カスタム投稿とは、投稿や固定ページなどWordPressにデフォルトで存在する投稿タイプとは別に、自分で新たに作成した投稿の種類のことを指します。
この記事は、WordPress でカスタム投稿やカスタムタクソノミーを作成することができるプラグイン Custom Post Type UI でカスタム投稿を作成するための手順メモです。
動作確認環境
- WordPressバージョン : 6.2
- プラグインバージョン : 1.13.5
- 動作確認日 : 2023/04/10
Custom Post Type UI でカスタム投稿を登録
まずはプラグイン画面からインストールして有効化します。
【プラグインページ】Custom Post Type UI – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語
有効化すると、管理画面に「CPT UI」というメニューが追加されます。
【CPT UI > 投稿タイプの追加と編集】から投稿タイプを追加していきます。
英語表記になっている場合、「ダッシュボード」> 「更新」画面で「翻訳を更新」をクリックすれば日本語になります。
Custom Post Type UI で編集するところは、大きく分けて「基本設定」「追加ラベル」「設定」の3つです。
それぞれ設定するべきところを見ていきましょう。
Custom Post Type UI で最低限設定しておきたい内容
【基本設定】
- 投稿タイプスラッグ
- 複数形・単数形のラベル
【設定】
- アーカイブあり
一覧ページを表示させたい場合は true に変更。 - サポート
タイトル・エディター・アイキャッチ以外にも必要な場合はその項目もチェック、3つの中で不要なものはチェックを外す。 - タクソノミー
記事にカテゴリーやタグを付けたい場合はチェックを入れる。デフォルトのカテゴリーやタグ以外を使用する場合はカスタムタクソノミーを作成してチェックを入れる。
基本設定
基本設定は投稿タイプのスラッグとラベルの設定です。
投稿タイプスラッグ | 投稿タイプの名前を入力。スラッグやクエリーとしても使用するため半角英数字(小文字)・アンダースコアのみ使用できる。 半角スペースは使えないので代わりにアンダースコア( _ )を使用する。 |
複数形のラベル 単数系のラベル | 管理画面で表示する名前を入力。 こちらは日本語でもOK。(日本語の場合は複数形も単数形も同じ名前でOK) |
ラベルを自動入力 | スラッグとラベルを入力したら「ラベルの自動入力」にあるリンクをクリックすると「追加ラベル」の項目を自動で埋めてくれる。「Clear labels」をクリックすると入力した内容が削除される。 |
【スラッグの設定注意】
「投稿タイプスラッグ」で日本語は使用できません。
「日本語」と入力しようとしてみましたが、タイピングしている時点で「____n____g____」というような文字列に変換されてしまいました。
また、全角大文字や半角大文字も使用できません。(こちらも自動で半角小文字に変換される)
追加ラベルの設定
追加ラベルは管理画面上で表示される文字の設定です。投稿・編集の際により分かりやすいように設定します。デフォルトの表記だと分かりづらいと感じる場合には該当箇所を別のテキストに変更できます。
わざわざ入力せずとも基本設定のところで入力したラベルが自動で設定され、デフォルトでも認識性が良くないことはないので、変更しなくても問題はありません。
より分かりやすくしたい場合に変更していきましょう。
設定(確認しておきたい項目)
設定の項目ではシステム的な内容を設定できます。ほとんどのものは初期設定で問題ありませんが、「アーカイブあり」「サポート」「タクソノミー」については確認しておきましょう。
投稿タイプの一覧を表示するなら「アーカイブあり」を「true」にする
Custom Post Type UI の初期設定では、作成した投稿タイプの一覧が表示されるようにはなっていません。http://example.com/投稿タイプスラッグ/
にアクセスしても一覧ページは表示されません。
作成した投稿タイプの記事の一覧ページが必要な場合は、設定項目の「アーカイブあり」を「true」に変更します。
「サポート」は必要なものを追加
「サポート」は投稿画面で入力する項目を設定します。初期はタイトル、エディター、アイキャッチの3つにチェックが入っています。他にも必要な入力項目があればここでチェックを入れます。
「タクソノミー」で記事のカテゴリーやタグなどを設定
WordPressのでフォルの投稿タイプである「投稿」にはカテゴリーやタグが初めからついていますが、カスタム投稿では付きません。「投稿」と同じカテゴリーやタグを付ける場合は「カテゴリー (WP コア)」や「タグ (WP コア)」にチェックを入れます。
「投稿」とは別に、作成したカスタム投稿専用として分類を付けたい場合は、カスタムタクソノミーを作る必要があります。
カスタムタクソノミーを作るとここに作成したものが表示され、チェックできるようになります。
設定(その他)
メニューの位置
カスタム投稿タイプを追加すると管理メニューに投稿タイプ名が表示されます。デフォルトではコメントの下に表示されるので表示位置を変更したい場合にこちらを設定します。
設定する際は数字で入力します。設定範囲は5〜100で、以下の数字が位置の目安です。
5 | 「投稿」の下 |
10 | 「メディア」の下 |
15 | 「リンク」の下 ※WPバージョン3.5以上の場合は非表示なのでメディアの下と同様 |
20 | 「固定ページ」の下 |
25 | 「コメント」の下 |
60 | メニューの初めの余白部分の下 |
65 | 「プラグイン」の下 |
70 | 「ユーザー」の下 |
75 | 「ツール」の下 |
80 | 「設定」の下 |
100 | メニューの2つめの余白部分の下 |
設定が完了したら「投稿タイプを追加」をクリックすると、管理メニューに設定した投稿タイプのラベルが追加されます。
メニューアイコン
メニューに表示されるアイコンを変更したい場合はこちらの項目で設定できます。デフォルトは投稿と同様にピンのアイコンになっているので、分かりやすくしたい場合は設定しましょう。
変更したいけど特にアイコンにこだわりがない場合は、ダッシュアイコンから選択するのが一番簡単でおすすめです。
「ダッシュアイコンを選択」をクリックすると使用できるアイコンのリストが表示されます。
ダッシュアイコンはWordPressで使用されているアイコンで、Dashiconsのページからも確認できます。Dashicons
「画像アイコンを選択」をクリックするとメディアにアップロードされている画像が表示されます。ここから新たに登録して設定することもできます。
ダッシュアイコンでもメディアに登録している画像でもないものを使用する場合、画像がある場所のURL(httpsまたはhttpから始まる完全なURL)を入力するとその画像を表示させることができます。
ダッシュアイコンを選択する場合は特に問題ないのですが、その他の画像を設定する際にはサイズに気をつけてください。サイズ調整をしてくれるわけではないのでそのままの画像サイズで表示されます。「20px × 20px」のサイズに調整したものを設定するようにしましょう。
元に戻すときは入力欄のテキストを削除して保存します。
作成した投稿タイプを編集する
一度作成した投稿タイプは「投稿タイプを編集」というタブをクリックして確認することができます。複数の投稿タイプを作成している場合は、「選択」のところから該当の投稿タイプを選びます。
Custom Post Type UI では設定項目がたくさんありますが、初めは最低限の設定をして「こうしたい!」ということが出てきたら再度設定項目を見直してみてください。
記事を作成してカスタム投稿のページを確認
カスタム投稿を作成したら記事を投稿して表示を確認しましょう。
カスタム投稿のページで使われるテンプレートファイルは、single.php
で、一覧ページは archive.php
です。カスタム投稿専用の表示にしたい場合は、 single-{投稿タイプスラッグ}.php
で、一覧ページは archive-{投稿タイプスラッグ}.php
といったファイルを作成します。
記事のURLは /カスタム投稿スラッグ名/投稿名/
になります。
アーカイブページは /カスタム投稿スラッグ名/
です。この時一覧が表示されない場合は、設定の「アーカイブあり」が「true」になっているか再度確認してください。
それでも表示されない場合はパーマリンク設定画面で「変更を保存」ボタンをクリックして再度確認してみてください。
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